アキダイとロピアを展開するOICグループのコラボレーションで見る中小企業の未来とは?
概要
食品スーパー「アキダイ」は1992年に創業し、30年の間に大きな変化を遂げました。
年間300本以上のテレビ取材を受けるアキダイの社長、秋葉弘道氏(55)は、青果のプロフェッショナルとして全国で知られています。
秋葉社長は昨年、株式会社アキダイの全株式を、食品スーパー「ロピア」を展開するOICグループに譲渡しました。
この決断にはどのような背景があったのでしょうか。
秋葉社長は23歳で自分の店を持ち、「50歳になったら仕事をやめよう」と決めていました。
仕入れや店頭での接客、事務作業をこなし、2時に寝て5時半に起きるという生活を続け、店を持って以来、連続して2日休んだことはありません。
しかし、40歳を過ぎた頃から「50歳でのリタイアは現実的に無理だ」と感じ始めました。
その頃から若い従業員たちが「社長がいなくなったらアキダイはどうなるのか」と不安を口にするようになり、従業員の安心のために自分が元気なうちに事業承継を進めることを決意しました。
事業承継を考え始めた後、多くのM&Aの話が持ちかけられましたが、これまではすべて断っていました。
しかし、アキダイや秋葉社長に興味を持つ企業との話を聞くようにし、新規参入が難しい青果流通業界での信頼関係を築いてきたアキダイと組みたいという熱心なオファーを受けるようになりました。
OICグループの現会長や現社長とは以前から親しく、M&Aを考えるときが来たら声をかけてほしいと言われていました。
OICグループの髙木勇輔社長は「アキダイはアキダイのままでいいのでうちに来ませんか」と提案し、従業員を異動させないなどの条件をすべて受け入れてくれたため、話がまとまりました。
OICグループの傘下に入った後もアキダイの既存6店舗はそのままで、2店舗のコラボ店が加わり、アキダイとしては8店舗になりました。
秋葉社長は引き続き代表取締役社長として経営権を持ち、グループの青果アドバイザーとして若い人材にノウハウを教えています。
アキダイのプライベートブランド(PB)も開始し、生産者を応援しつつおすすめの青果を展開しています。
譲渡前は経営者としてやや停滞していましたが、現在は売上高100億円を目指し、教育方法の工夫など新たな目標を掲げています。
街角の声
35歳、女性:「アキダイの新鮮な野菜と果物は家族みんなのお気に入りです。OICグループに譲渡されたことで、さらに品揃えが良くなると聞いて、とても楽しみです。特にプライベートブランドの展開には期待しています。これからも変わらず美味しい商品を提供してほしいです。」
42歳、男性:「仕事帰りによくアキダイに寄るのですが、店舗が増えて利便性が高くなったと感じています。アキダイならではの新鮮さと品揃えを維持しながら、新しい商品やサービスにも挑戦してほしいです。地域密着型のスーパーとして、今後も地域の食生活を支えてほしいですね。」
28歳、女性:「アキダイの青果は他のスーパーと比べて本当に質が高いと思います。OICグループと提携したことで、新しい店舗やサービスが増えるのを期待しています。特に若い従業員の育成に力を入れていると聞いて、将来のアキダイにも明るい展望を感じています。」
60歳、男性:「長年アキダイのファンで、毎日のように買い物をしています。秋葉社長の決断でアキダイがさらに発展することを楽しみにしています。特に、OICグループとのコラボでどんな新しい取り組みがあるのか、ワクワクしています。これからも変わらず、質の高い商品を提供してほしいです。」
45歳、女性:「アキダイのスタッフはいつも親切で、買い物が楽しいです。OICグループとの提携で、新しい商品やサービスが増えると聞いてとても期待しています。これからも地域の人々に愛されるスーパーであり続けてほしいです。従業員の方々も安心して働ける環境が整っているのが嬉しいですね。」
19歳、男性:「アキダイの青果はいつも新鮮で美味しいので、よく買いに行きます。OICグループとの提携で新しい店舗ができると便利になるし、新しい商品にも期待しています。地域の食文化を支えるスーパーとして、これからも頑張ってほしいです。」
まとめ
- アキダイの経営者交代の背景
- 1992年創業の食品スーパー「アキダイ」、秋葉弘道社長が経営。
- 秋葉社長が50歳で事業承継を決意。
- 従業員の将来の安心を考え、事業承継の検討を開始。
- M&Aの経緯と決断
- 多くのM&A提案があったが、信頼関係重視で断ってきた。
- OICグループの提案を受け、条件が一致し譲渡を決断。
- OICグループ傘下での変化
- 既存6店舗を維持し、新たに2店舗のコラボ店を追加。
- 秋葉社長は引き続き代表取締役社長を務める。
- グループの青果アドバイザーとして若手の育成を担当。
- 新たな取り組み
- プライベートブランド(PB)の開始。
- OICの資金力で新たな展開を図る。
- 若い従業員の不安が解消され、意欲的に仕事に取り組んでいる。